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くらしのなかの編む縫う

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白崎茶会「パエリアとマドレーヌ」

10月21日(日)、青山ブックセンターで、
白崎裕子先生のお話し会がありました。
まだまだ先だと思っていたら、
あっという間の今日で、驚きでした。

お話は、「料理の扉」。
先生の料理に関わるきっかけになった方々のお話でした。
お話しに聞き入りながら、
わたしもそういえば…
と、いろいろなことを思い出していたのでした。

おいしい食べ物は、人の心を動かす。
本当にそうだと思います。
そして、音楽のように、
あの懐かしい味を思い出すと、
その時の時代や空気までよみがえってくるような気がします。

今、わたしは、そんな味を出せているのだろうか?
と、思ったりして^^:

さてさて、
そういえば、1ヶ月前に白崎茶会に行ったことを記録していませんでした。
曇った日で、きれいな写メがなくて残念です。。。

美しい色の野菜パエリア。
黄色のレモンが、アクセントになってます。
あの日以来、何度夕ご飯になったことか、パエリア…
かんたんでおいしいごはんです。
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取り分けていただいたのは、パエリア以外にもサラダ。
サラダは、爽やかなキャベツと梨のサラダでした。
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そして「かんたんお菓子」にもレシピのある、
「マドレーヌ」
ぷくっとおへそが上がります。
焼き上がったあつあつのところに、
冷たいシロップをたくさんしみこませます。
次の日もしっとりおいしいマドレーヌです。
それも、卵もバターもなしで作られているのです!
驚きです。

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先生の話を聞きながら、思い出していた味は、
6歳までわたしを育ててくれた祖母。
キセルでたばこを吸い、火鉢でお湯を沸かし、
ごろんと寝転がってチャンバラをテレビで観ている毎日。
なのに、部屋はいつ掃除したかわからないけどきれいで、
お花とか生けてあって、テーブルには、どんぶりに漬け物。
わたしは、チャンバラを観ながら、
さめたお茶で、漬け物がおやつ代わりだったのでした。
毎日どんぶりに入っている漬け物は、
大きな樽数個に、たくさん漬けられたたくあんや、
紫が美しいなすの漬け物などなど。
保存食も冷蔵庫にぎっしりあって、
毎日、晩酌する祖父のために、
テーブルいっぱいのつまみを並べるのでした。
魚料理、かしわ(鶏)料理、
時々、野鳥をさばいたり(?)ひきがえるや蜂の子、
イナゴなんかも料理してました。
鉄の小さなフライパンひとつで、
魔法のようなごちそうを次から次へ、出してくれていたのでした。

祖母の話は、話せばまだまだ尽きないのですが、
豪快な料理を目の前で見せてくれていたのは、
近所のウナギやさん。
大学の長い夏休みと春休みの間だけ、
アルバイトさせてくれた仕出し屋さんでした。
(先生のお話にもちらりと出てきた、
 田舎の葬式や法事に、お弁当を出す料理屋さんでした。)
おじさんは、ウナギに釘のようなものを刺し、
ぴゆーっと瞬間にウナギをさばく。
だし巻き卵を豪快に何本も焼く。
皿洗いをしながら、だしの取り方を見せてもらったり、
お総菜の下ごしらえをさせてもらったりしてました。
イカの塩辛を初めてたべたのも、ウナギ屋さんでした。
あんなにおいしい塩辛には、あれ以来出会っていません。
「しめじしゃーて(さいて)。」
「しめじは、しゃかんと(さかなければ)味がしみこませんでねぇ。」
おじさんの声が、聞こえてきます。

そして、大学の近くにあった小さなパン屋さん。
朝の5時から9時まで、
サンドイッチを作って、パンを販売するアルバイト先で、
パン屋のおじさんの姿からいろいろなことを教えてもらいました。
鼻歌歌いながら、ぼそっと、
「なぁ、あれってこうおもわへん?」
社会のことや、小さな心の変化のこと、
脱サラしてチェーン店のパン屋さんをはじめたおじさんが、
静かに思ったことをつぶやく言葉が、
本当に味のある、そして、シンプルな言葉でした。

祖母は、23年前に亡くなり、
ウナギやさんもウナギ屋をたたみ、
小さなパン屋さんは、
近くにおしゃれなパン屋さんができてなくなりました。

だけど、
あの頃食べた味は、思い出せます。
その味が、今のわたしの味につながっているのかな?
と、そんなことを思いました。
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by totoko110 | 2012-10-22 00:38 | 食べ物・料理
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