1年前、
講師をしている高校の生徒から
「かしわ餅の葉っぱって、どんなものなんですか?」
って質問があった。
かしわ餅の葉について考えたことがなかったので、調べてみた。
木の名前は、「柏」という漢字でなく「槲」という字を書き、
古い葉が、新しい葉に変わるときまで
しぶとく木についているので、
子孫繁栄の葉ということで、
子どもの日の餅をくるむようになったらしい。
葉は、くるむ前に蒸すので、
色は、茶色が普通。
緑色のがあるけど、
それって着色してあるか薬品かな?。
ちなみに、
西の方では、槲(かしわ)の木がないので、
サルトリイバラ(実家に自生してる!)で挟む餅、
笹でくるむチマキ、が子どもの日の餅になっていたそう。
だけど、今は、日本全国何でもある世の中、
かしわ餅もチマキも両方あるある。
さて、昨年、その高校へ歩いている途中の道で、
なんと、庭木の中にそれらしき木を発見。
1年間通勤しながら観察したところ、
本当に葉が冬になっても落ちず、
春、新しい葉がつく頃には、
古い葉は落ちて全くなくなっていた。
5月のこの時期に、
ちょうど餅を包むのに程よい大きさになる。
夏には、さらに大きくなり、
朴の葉ぐらいになっていた。
冬には、茶色くなるけれど、
なかなか落ちない。
しぶとい葉であることには、間違いない。
今年4月、
花のようなものがぶら下がっていて驚いた。
緑色の美しいとは言えない花。
今では、かしわ餅の葉を
日本で生産出荷しているところはほぼなく、
巷に出回るかしわ餅の葉は、
中国産やその他外国産になってしまっているとか。
ネット通販で調べると
外国産のかしわ餅の葉が、束で安く売ってた。
餅1個200円以内に葉の原価も入れなきゃならない。
確かに、日本のかしわ餅の葉を入れるのは、
人件費を考えるとコスト面で無理だろうな。
貴重な日本のかしわ餅の葉の木。
でも、
見かけた庭木の葉は、取って利用されている様子もない。
きっと以前は、子どもの日に利用していたのだろう…
古き良き昭和の時代を
少し妄想空想、してしまった。